映画 Dear フランキー
DVの被害当事者が、夫の暴力で難聴になってしまった9歳の息子と自分の母を連れて、住まいを転々し、夫の影におびえつつも、懸命に暮らしている女性の物語。祖母と娘が新聞の死亡記事を読み、失踪者の記事におびえて暮らす。息子は、父は外国航路の船乗りで、寄港地から自分宛に送られてくる外国の珍しい切手を貼った手紙を受け取り、返事を書くのを楽しみにしている。でも実はこの手紙は、実は母が書いている。
ある日、引っ越した港町に、父が乗っている船が寄港するというニュースを息子の友達が見つけ、父は会いに来るかどうかで、かけをすることから、母は一日だけの父親の代役を捜す羽目に・・・
ネタバレになると良くないので、多くをかけないのが、とっても残念。
子どもは、愛情をもって接していてもらえば、両親が揃っていなくとも、周りが母親を支えてあげられれば、ちゃんと育つし、受けた愛情を理解出来るんだって言うメッセージを受け取りました。
映画の中で、DV被害当事者というのがわかるのは、映画の途中だし、直接的な暴力シーンは全くでてこないのだけど・・・暴力の影は、母と主人公が新聞の死亡記事を注視したり、捜索記事におびえる姿として、そして転々と家を移り住むという形で著されていて、これは直接的な暴力シーンよりも、とても心に響く。
また、最後の方で瀕死の病気になった夫と病室で対面するシーンでは、妻にこれまでのことを涙ながらに謝りつつ、一転、息子に会わせろと迫り、病気で暴力をふるう体力がなくなった夫が、妻をののしるシーンが描かれていて、とてもリアルだった。
まだまだ、誤解も多く、二次被害の絶えないDV被害だが、当事者や子どもたちへの支援を考えるのにも、良い素材になるのでは。
カンヌ映画祭では、20分のスタンディング・オベーションだったそうだか、私も同じ気持ちだったし、映画館では最終クレジットの中立ち上がる人はいなかったし、すすり泣きがいくつも聞こえた。
残念ながら、愛知では上演予定はないみたい・・・
この後、熊本と神戸で、上演されるようだが・・・
愛知でも上演してほしいなぁ。
9月17・18日に行われる全国シェルターシンポにあわせて、上演するのは、どうかなぁ〜。
是非是非、お願いしたい。
ついでに、個人的には、懐かしいスコッティシュ・イングリッシュ(しかもローランド・スコティッシュ)が聞けて、美しい景色を楽しむことが出来、街並みを垣間見ることが出来て、とても満足だった。
ジェラルト・バトラーもかっこよかったけど、
フランキーの小学校のおしゃまな女の子が、とっても好き。子どもも参加するダンスパーティーってのにも、参加したことがあったし、その時にはああいう感じの女の子が、うちの息子の手を引っ張って、踊りの輪に加えてくれたことを思い出した。もっとも、うちの場合は、もう3歳ばかり小さかったせいか、発展性は全くなかったけどね。フランキーが賭をすることになる男の子も腕白な感じで、良かった。