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2008/03/30

News: 国民健康保険と世帯主の権限?

Matimulog 経由
毎日jp:保険証:別居妻に交付せず 離婚訴訟中、夫が要請 福岡

タイトルを読んだ時は、DV等で妻が別居しているのかと思ったが、
読んでみると、

夫の方が離婚を前提に家を出、現在は連絡先も知らせず、
離婚を拒否している妻の「遠隔地証」の申請に対しても、「交付対象は世帯主の夫に限る」との規則をたてにして交付を認めないように主張しているということ。
そして、福岡市がそれを認めたということ。

当事者の言い分というか、戦略(?)、いやがらせ(?)として、

健康保険の「遠隔地証」申請を認めさせないぞと、主張することはあり得るであろうとも思う。

でも、福岡市がそれを認め、あたかも世帯主に一部構成員の「遠隔地証」の発行を拒否する権限があるかのような判断をするのは、おかしいのではないか。

便宜的な取り扱いが、実体的な権利・権限のようになってしまっているというのは、
記事の中の井上英夫・金沢大教授も、Matimulogでも言及されているとおり、と思う。
行政が法律に基づいて行われるものであるのだから、自治体職員も、リーガルマインドを身につけてほしい。

上記井上英夫氏がかいているように、
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福岡市も国も、制度の趣旨を間違って認識している。国民健康保険にかかるのは個人。世帯主を申請者にしたのは行政の便宜上の理由にすぎず、個人の権利が認められないのはおかしい。離婚など家族関係が壊れるケースが増えており、世帯主という「家族」を単位にした国民健康保険の現行システムに支障が出始めている。国は運用の改善を検討すべきだ。
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ちなみに、DVケースでは、「生計維持関係がなく」かつDV被害について相談したことを婦人相談所などが証明すれば、加害者である扶養者(多くの場合夫)が被扶養者認定取り消しをしなくても、保険者はDV被害者を被扶養からはずすことができる。

厚労省の通知、健康保険の被扶養者からの離脱方法について「配偶者からの暴力を受けた者に係る被扶養者認定取り扱いについて」(平成16年12月2日、保保発第1202001号、保保発第1202002号、保国発第1206001号)

これも、現行の世帯主システムの支障とその是正の一つということあたる。是正(弥縫策)があるだけ良いといえるのだが、それでも、「はずすことができる」となっていて、その判断が保険者に任されているところは問題。保険者や保険組合などの担当のDV理解に左右されてしまうことになるからである。

それに、そもそも、本人が離脱したいと言っているのに、それを拒むのはまったくもって、理由がわからない。これを拒めるとしたら、無保険になってしまう場合だけだとおもうのだが・・・

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