book : 異邦人
パトリシア・コーンウェル著
シリーズ15作目の検死官シリーズ。
ケイとのつきあい(笑)も、もう15作目ということになる。
正直なところ、ここ3作くらいは、当初スピード感がなくなり、またドラマツルギーとしても、今ひとつの感がぬぐえなかったのだが、
今作は、やや、微妙〜かな
それでも手に取り、読みふけってしまうのだけど・・・
このシリーズでは、科学捜査やテクノロジーの新しさや精緻さに目を奪われていたということも、ある。
でも、やっぱり、登場人物の魅力というか、私自身の同感の度合いが、ポイントであることは間違いない。そういう意味で、今作はちょっと辛かったかも。
検死官シリーズは、登場人物たちがちゃんと年をとる作りになっている(一部例外ありですが)から、なおさら・・・
特に、マリーノについては、もう少し違っても良かったと思う。もちろん、登場人物たちが追いつめられていくというのは、このシリーズの基本的な作りなのだが。
あ、ローズについて、とてもとても悲しいけど、らしくてとても良かった。
回収されていない伏線が結構あって、ちょっと消化不良かな。
それから、タイトルも初期の頃は、もっと即物的なタイトルだったと記憶している。即物的だからこそ、イマジナリーだったとおもうのだけど。今回のは、Book of the Dead。邦訳の異邦人というのは、随分悩んだのでは・・・
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