« 夫婦でも強制わいせつ成立 韓国で初判断 | トップページ | 夫婦間強制わいせつ罪 »

2004/08/25

男女共同参画の課題と国際規範

男女共同参画会議は、7月28日に、一つ前の記事でも触れたように、「国際規範・基準の国内への取り入れ・浸透について」という意見書を採択した。女子差別撤廃条約やILOの手続きの条約や、それに基づく韓国などの手続きに応答する形で、書かれている。

内容は、女子差別撤廃条約関係として、間接差別の問題、女性への暴力の問題(改正DV防止法の円滑な運営、強姦罪、家庭内における性的虐待の問題、「セクハラ」の問題)、人身取引の問題。ILO条約関係としては、同一労働同一価値の問題、家庭責任を有する労働者の機会均等、雇用差別、パートタイム労働の問題、母性保護である。

 また、女子差別撤廃条約の選択議定書による個人通報制度についても、当然言及されている。司法の独立という観点から、現在批准していないが、研究会を設置して検討していると述べている。
 ここまでであれば、今までと同じだが、この意見書では、以下のような点をふまえて「批准の可能性につい早期に検討する必要がある」。としている。
 すなわち、個人通報制度は、国内法での救済措置を尽くされたもの、あるいは国内救済措置が不当に引き延ばされたり、効果的な救済の見込みがない場合のみを対象とするのであること。そして意見・勧告は法的拘束力を持たないのであって、誠意をもって考慮すれ足りるのであるのだから、司法権の独立は批准を拒む理由とはならないと・・・言いたげである。
 さらに、「選択議定書の提供するメカニズム(個人通報制度)が司法の独立を強化し、司法が女性に対する差別を理解する上での助けとなる」という女子差別撤廃委員会の最終コメントを紹介している。

 この最後の点は、国際人道法・国連が今大きく変わっていることを如実に表しているとおもう。
 個人通報制度の選択議定書の批准だけではなく、この意見書の内容が、制度の中で具体化されていくことを希望している。
 もちろん、個人的には、この意見書の中にも、足りないところ、もう少し踏み込んで書いてほしかったところはあるが、この意見書の内容をふまえて、いろいろな場で議論が始まってほしいものである。

|

« 夫婦でも強制わいせつ成立 韓国で初判断 | トップページ | 夫婦間強制わいせつ罪 »

男女共同参画」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/34806/1280188

この記事へのトラックバック一覧です: 男女共同参画の課題と国際規範:

» 「ラ・ピエトラ 愛を踊る女」始まりました [パリノルール blog]
パリ・オペラ座の元エトワール、マリ=クロード・ピエトラガラが病に冒されたダンサーを演じているそうです。 「ラ・ピエトラ 愛を踊る女」 新宿武蔵野館他全国順次ロー... [続きを読む]

受信: 2004/11/08 23:27

« 夫婦でも強制わいせつ成立 韓国で初判断 | トップページ | 夫婦間強制わいせつ罪 »