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2004/05/26

死亡胎児の細胞の利用

 今朝の中日新聞によると、厚生労働省の専門委員会(中畑龍俊京都大教授)が、死亡胎児の細胞を、条件付きながら、臓器再生医療に利用を認める方針を決めたということである。
 胎児細胞の利用に関しては、2002年11月に、同専門委員会は一度容認の方針を決定したが、優生思想に反対するグループや女性の身体を考えるグループなどはもちろん、国会議員からも、反対の声が上がり、再検討を行っていた。その結果が、条件付きでの容認となった。
 この問題に関しては、事実の方が先行している感が否めないところであるが、それだからこそ、専門家任せにしない、広汎な議論が必要である。
 胎児の母親に対するインフォームド・コンセントの問題、人工妊娠中絶との関係など、いろいろ考えるべき点はある。また、死亡胎児といっても、その原因は人工妊娠中絶だけではなく、流産や死産など様々であり、それぞれの状況に合致した形での対応が整備されるのかどうかなど、細かい検討が必要になる。
そして、そもそも死亡胎児の利用に関して合意を取り付ける相手は、誰なのかと根本的な問題ものこっているはず。
 この再生医療は、確かに大きな可能性を持つ分野であるし、社会のニーズが高いこともわかるが、いろいろな立場から検討しなければならないことだけは確か。まずは、来週の授業はこの話題を取り上げ、学生たちと一緒に考えてみたい。

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